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山陽小野田市では、人口減少と節水意識の向上により水の使用量が減少し、水道料金収入も減り続けています。今後さらに進行する人口減少社会を踏まえると、さらに厳しい財政状況が見込まれます。これまで水道局では様々な業務改革を行ってきましたが、現状のままでは令和10年度以降には赤字の発生が見込まれ、日々の修繕にも支障をきたす恐れが出てきます。水道事業財政計画
一方で、浄水場や水道管など、高度経済成長期に整備した水道施設の老朽化が進んでおり、将来にわたり安定した給水をするためには早急な水道施設の更新が必要です。また、近い将来予測されている地震等に備え、災害に強い水道を構築する必要もありますが、老朽化した施設の更新や耐震化には多額の工事費用(8.74 億円/年)が必要となります。アセットマネジメント(資産管理)
水道局としましては、この度、水道料金改定を行い「子や孫と共に支える水道システム」を構築し、将来に渡って「安定した水道水の供給」を市民の皆さんと共に守っていきたいと思っています。皆さんの水道事業に対するご理解とご協力をお願いします。
水道事業会計は、水道料金等の収入や水道水をつくって家庭に届ける日々の営業活動等に必要な経費を管理する会計「収益的収支」と、水道施設を整備する経費を管理する「資本的収支」に分かれています。そして、通常「収益的収支」に純利益が生じた場合を「黒字」と言っています。一方で「資本的収支」は収入が不足する構造となっており、先ほどの「収益的収支」における純利益と減価償却費等の現金支出のない費用を財源として、不足する財源を補う形となっています。
つまり、水道事業における純利益は、水道施設の更新費用を補うための財源になりますが、将来に向けた安定給水を行う上で必要な更新工事(8.74 億円/年)を行うには、現在の純利益では十分ではなく、また無計画に借入金を増やすことにも問題があることから、水道料金の値上げを行うということです。
今後の人口減少等を踏まえたうえで水道使用量を推計し、将来にわたり必要な施設更新費用を見込んだ12年間の収支計画を立てたところ、現在の収入と比較すると一度に平均で32.5%の引き上げ改定が必要と試算されました。しかしながら、昨今の物価高騰の状況のなか、一度の改定では市民生活や社会経済活動への影響が大きいことから、段階的な料金改定を選択し、令和6年4月からの8年間で平均で19.4%の引き上げ改定となりました。
なお、激変緩和措置として令和6年度からの4年間は、市からの財政支援により引き上げ率を平均で12.9%に抑えることとしています。
この度の料金改定は、令和6年4月1日から平均で12.9%の引き上げとなり、3月31日以前からご使用の場合、偶数月検針の皆さんは7月分請求から、奇数月検針の皆さんは8月請求分から新料金でのお支払いとなります。
なお、4月1日以降に使用を開始したお客さまは、初回の検針分から新料金でのご請求となります。詳しい内容はこちらで確認できます→水道料金改定のお知らせ
まず、検針時に投函している「水道・下水道使用水量等のお知らせ(検針票)」をご覧いただき、お使いのメーター口径と使用水量をご確認ください。その上で、本市水道局ホームページに掲載している「料金の早見表」や水道料金計算ツール(エクセルファイル) [Excelファイル/36KB]などにより、メーター口径や使用水量を入力していただきますと、新たな料金を確認することができます。
また、12月から1月に行う検針時に、チラシを全戸配布いたしますが、こちらにも「水道料金の早見表」(抜粋版)を記載する予定としていますのでご覧ください。
(ア)メーターの口径 (イ)今回ご使用水量 (ウ)水道料金(令和6年4月1日改定) (エ)下水道使用料(今回の改定はありません) ※(ア)と(イ)から(ウ)水道料金を計算します。 |
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令和6年4月から実施する料金改定は水道料金のみで、下水道使用料については今回の改定の対象ではありません。
何らかのご事情で料金の支払いが一時的に困難な方に対しては、分割での納付や納付期限延長等のご相談をお受けしますので、水道局業務課(0836-83-4264)にご連絡ください。
電気料金の高騰分については、令和5年6月時点で中国電力から公表のあった「燃料費調整単価」に基づき算出した電気料金により、動力費を見込んでいます。
多くの水道事業体で採用している基本水量制は、公衆衛生の観点から主に生活用水として使用されているメーター口径(13・20mm)の使用者に対して、最低限の生活用水を平等に確保するため、水道創設期に生まれた制度です。
しかし、単身世帯が増え続けている現在においては、使用者間の不公平が生じていることから基本水量を減量または制度自体を廃止する水道事業者が増えています。このような状況を踏まえ、本市においても基本水量制の在り方について検討した結果、料金の急激な変化を招かないよう配慮するため、この度の水道料金改定における基本水量は、1カ月あたり7m3から4m3に引き下げることといたしました。
その他ご不明点等につきましては、水道局までお問い合わせください。
山陽小野田市水道局
Tel:0836-83-4111(代表)
E-Mail:suido-gyomu@city.sanyo-onoda.lg.jp