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日 時:平成29年1月27日(金曜日)
18時30分~20時00分
場 所:高泊公民館 研修室
講 師:アオキ技建
青木 保 先生
内 容:震災の復興住宅建設に従事して思うこと
今年度、第2回目の防災講座です。
東日本大震災と熊本地震で復興住宅の建設に従事されたときのことを聞かせていただきました。
東日本大震災のときは地震が起こった翌年の2月に復興住宅の建設に向かったそうです。
青木先生は、4人1組で道具を持ち寄り、軽ワゴン車で東北へ向かわれました。
現地の方のお話を聞くと、「頑張ってください」と声をかけられるそうですが、何を頑張れば
いいのが分からず仮設住宅の建設が唯一の希望だったと話されていたことも聞かせていただきました。
仮設住宅の建設から1年半後、今度はお孫さんを連れて、同じ行程で被災地を見に行かれた
そうです。
左の写真のビニールシートのかけてある部分は、まだ遺体があるかもしれないと手付かずの状態。
瓦礫なども学校の校庭、プールに置いたまま、土地のかさ上げもできていないそうです。
右の写真津波の被害に遭われた方のお宅で唯一残った門。
この家の方に偶然お会いして話ができ、津波が起きたとき、大きな板が流れてきてそれにつかまり
助かったそうです。
熊本の震災では、震災後の長雨が原因でさらに崩れた建物も多かったそうです。
仮設住宅建設にあたって場所の確保や高齢者の多い地区では病院やスーパーが近くにないと
困ることや学校の問題などもあり、その条件がクリアできていない仮設住宅は人があまり人が
入っていないそうです。
東日本大震災での教訓を生かし、復興住宅の基礎には杉の木と釘うちの必要のないコンクリートを
使ったそうです。
この復興住宅は後々審査され買い取られ、市営住宅として使えるように頑丈な作りになり、後に
要望を受け、エアコンなども設置され、住民の方も「住みやすい」と言われているそうです。
復興住宅を通して災害のことを学びましたが、私たちにできることは何でしょうか?
同じ苦しみを持った人同士にしか本当の苦しみは分かりません。
だからこそ、しっかり向き合って考えていかないといけないと改めて思いました。
青木先生、ありがとうございました。