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たばこの害について
たばこの害について
たばこの煙に含まれる有害物質を知っていますか?
たばこの煙には約70種類の発がん性物質が含まれています。
その中でも三大有害物質といわれているのが、ニコチン、タール、一酸化炭素です。
ニコチン
・たばこがやめにくくなる原因になっている物質
・体内の血管を細くする作用がある
・血圧上昇や心拍数増加など、心臓に負担をかける
タール
・がんの原因になる発がん性物質を含んでいる
・肺を黒くし、肺の機能を低下させる
一酸化炭素
・血液中の酸素の運搬能力を低下させ、心臓に負担をかける
・頻繁に喫煙すると慢性的な酸素欠乏状態となり、持続的な運動ができなくなる
たばこを吸う人がなりやすい病気
たばこを吸っている人がなりやすい病気 [PDFファイル/82KB]
COPD(慢性閉塞性肺疾患)を知っていますか?
COPDとは、空気の通り道である気管支が炎症を起こし狭くなったり、気管支の先端にある酸素を取り込むための肺胞が炎症によって破壊されてしまう病気です。
日本には約530万人の患者がいると推定されていますが、治療を受けている方は少なく、気づかないうちに重症になっている場合が多いようです。
この病気で恐ろしいのは、初期は無症状でゆっくりと進行し、しかももとどおりには治らないというところです。
呼吸機能の低下が進み、通常の呼吸では十分な酸素が得られなくなると、酸素吸入療法なしには日常生活が送れなくなってしまいます。
また、COPDによる死亡者数は年間1万6千人を超えています。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の症状
・坂道や階段の上り下りで、息切れするようになった
・せきやたんが多くなかなか治らない
・口をすぼめて息をするようになった
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の最大の原因は『たばこ』です
COPD発症の主な原因は空気中の有害物質を吸い込むことです。
なかでも最大の原因は喫煙でCOPD発症の8~9割を占めており、また、喫煙者の約2割がCOPDにかかるというデータもあります。
特に10年以上喫煙を続けている人や1日に何十本も吸うヘビースモーカーはさらにリスクが高くなるといわれています。
さらに、喫煙者本人だけでなく、たばこの先から立ち上がる煙を周囲の人が吸い込む受動喫煙も大いに影響があります。
受動喫煙については、こちらをご覧ください。
加熱式たばこについて
加熱式たばこは専用の道具を使ってたばこの葉やその加工品を電気で加熱し、発生する煙(エアロゾル)を喫煙するものです。
加熱式たばこは喫煙者の20%以上が使用しています。
中でも若い喫煙者では加熱式たばこを使用する人が多くなってきています。
加熱式たばこの健康への影響
加熱式たばこは、紙巻たばこに比べると有害物質が少ないというデータがありますが、全く有害物質を含んでいないというわけではありません。そのため、病気のリスクが減るかどうかについては明らかになっていません。
また、吐き出した呼気にも有害物質は含まれています。そのため、受動喫煙による健康被害のリスクも考えられます。
禁煙について
ニコチン依存度のスクリーニングテストについて
TDS(Tobacco Dependence Screener)は、WHOの「国際疾病分類第10版」(ICD-10)やアメリカ精神医学会の「精神疾患の分類と診断の手引き」の改訂第3版および第4版(DSM-Ⅲ-R、DSM-Ⅳ)に準拠して精神医学的な見地からニコチン依存症を診断することを目的として開発されたもので、禁煙治療の保険診療で用いられています。
禁煙治療を考えている方は、ニコチン依存度スクリーニングテストを試してみてください。
10問の問いに「はい」「いいえ」でお答えください。
はい=1点、いいえ=0点、10問の点数の総計で依存度を判定します。
合計点が5点以上でニコチン依存症と診断されます。
ニコチン依存度スクリーニングテスト(TDS) [PDFファイル/251KB]
禁煙の効果について
長年たばこを吸い続けていても、禁煙をするのに遅すぎることはありません。
たばこを止めると次のような効果があります。
*24時間以内に心臓発作の危険性が減る
*1年後には肺機能の改善がみられる
*5年後には肺がんのリスクが低下する など
禁煙相談機関について
県内の禁煙外来医療機関を知りたい方はこちらをご覧ください。
「健康やまぐちサポートステーション 県内禁煙外来医療機関の一覧(外部リンク)」
山口県薬剤師会が認定した「禁煙相談薬剤師」が在籍する薬局を知りたい方はこちらをご覧ください。
「山口県薬剤師会ホームページ 健康エキスパート薬剤師一覧(外部リンク)」
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