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毎食後歯磨きしよう
歯の喪失は、摂食や構音の機能を低下させ、全身の健康に影響を与えるだけでなく、笑顔が失われ、社会生活にも影響を与えることなどから、よく噛み、唾液の分泌を促すことでう歯や歯周病予防を行い、1本でも多くの歯を残す取り組みが必要です。
お口の働きを保つためのセルフケア 3ステップ
歯みがき
歯と歯の境目に歯ブラシの毛先を当て、小刻みに動かしましょう。みがきにくいところ、歯並びの良くないところは、ワンタフトブラシを使い、鏡で確認しながら1回ごとに毛先を合わせます。細菌は就寝中に増殖するので、寝る前の歯みがきは一本ずつ丁寧にみがきましょう。
いつみがく?
食事に砂糖が含まれていなくても、むし歯菌の餌になる糖分は含まれています。食事をするとすぐにプラーク中の細菌が糖分を取り込んで酸をつくるため、「食事をしたらすぐ歯をみがく」のが基本です。
歯みがき剤の使い方
歯みがき剤は使った方が効率よく汚れが除去されて、歯はきれいになります。通常フッ化物も含まれていて、酸に溶けにくい歯にするためにも有効です。うがいは軽く1回にします。(フッ化物など歯の強化や再石灰化に必要な成分を唾液中に長くとどまらせるため)
歯間みがき
歯ブラシによる清掃は、歯の表裏や噛み合わせの清掃には非常に有効な方法であるものの、歯と歯の間の清掃には十分ではありません。隙間の小さい歯間部清掃には、デンタルフロスが有効です。隙間のある歯間部清掃には歯間ブラシが便利です。
デンタルフロス
デンタルフロスは弾力のある細い束でできており、歯間に入れてプラークを繊維の束で巻き取るように取り除く道具です。糸だけのタイプとホルダーに糸がついているタイプとがあります。
デンタルフロスの使い方
- まず、適当な長さに切り、歯に沿わせてのこぎりのように前後に動かしながら歯と歯の間に入れていきます。
- 手前の歯の歯肉の中に糸が隠れるくらい入れます。
- 手前の歯面に沿わせて、接触点まで掻き出します。
- 奥側の歯についても同様におこないます。
- のこぎりのように前後に動かしながら糸を外します。
歯間ブラシ
歯と歯の隙間の大きい場合には歯間ブラシを使います。歯や歯肉を痛めないために、隙間の大きさより少し小さめのものを選ぶようにします。歯と歯の間に優しく入れて、数回往復運動をします。歯間ブラシにはストレートタイプとL字型タイプがあります。L字型タイプは奥歯に使いやすく、ストレートタイプは前歯に使いやすいです。またストレートタイプの根もとの部分を折り曲げて角度を付ければどの部分にも使いやすくなります。
洗口液(マウスウォッシュ)
洗口液10~20ccを口に含み、口のすみずみにいきわたらせるようにぶくぶく30秒間すすぎましょう。薬用洗口液は含まれる成分により、歯周病予防の効果があるもの、炎症を抑えるもの、保湿効果のあるものなどさまざまなタイプがあります。成分表示を参考に症状にあわせて選びましょう。
年1回は歯科健診を受けましょう
歯科疾患は自覚症状を伴わずに発生することが多く、疾患がある程度進行した時点で症状が生じます。そのため、定期的に歯科健診を受診して、早めに歯科治療を受ける習慣を維持することで歯の喪失を抑制することが大切です。
定期的な健診の間隔については、年齢、性別のほか歯の現在歯数、う蝕、歯周疾患の状況などの個人のリスクに応じて、個別に適切な間隔で実施されることが重要です。