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山陽小野田市長コラム(2017年12月25日)

市長の独り言 Vol.6

 今年もあと1週間となりました。みなさんにとって、2017年(平成29年)はどのような年だったでしょうか?
  私の2017年は、決して大げさではなく、本当に人生を変えた一年となりました。4月24日に市長に就任して以来、早いもので8か月が経過しましたが、これからも初心を忘れることなく、気を引き締め、責任をもって市政発展のため努力してまいります。

 さて、今年1年を通して、私が一番驚いたことは、「人工知能(AI)の進化」 でした。
 今年の春に囲碁の世界ナンバーワン棋士を破った「アルファ碁」は、プロの棋士が打った過去の棋譜をベースに、コンピュータが能力を高めたものでした。ところが秋に出た「アルファ碁ゼロ」では、囲碁の基本ルールだけが与えられ、40日間で2,900万局の自己対戦を積み上げ、春のコンピュータを超える能力を身につけてしまいました。この違いは、コンピュータが「独学」 する、つまり人間という教師のいらない学習レベルに入ったということを意味しています。
 コンピュータの登場と自動化が進んだ第三次産業革命に続き、現在の第四次産業革命といわれる状況下では、様々なモノがインターネットでつながり(IoT) 、それを人工知能(AI)が制御するようになるといわれていますが、今年2017年が「AI 新時代の到来/AI 元年」と言っても過言ではないと思います。まだ課題は多くあるものの、近い将来、映画の世界が現実になるかもしれません。

 もう一つ、今年読んだ本の中で、印象深かったものをご紹介します。
 一冊は、リンダ・グラットン著「LIFE SHIFT~100年時代の人生戦略」です。これは、長寿命化による社会構造の変化や新たな課題が叫ばれる一方で、これまで誰も経験したことのない長い人生、つまり100年人生における時間の過ごし方やさらに増える変化と選択、その中で人々はどう生きていくべきか、という問題提起でもあります。
 二冊目は下村博文氏と青木仁志氏の対談となる「志の力」です。主なテーマは「人間の生き方」ということですが、その主張は「個人の願望や夢を実現するだけでは虚しさから逃れることはできない。新時代を生き抜く力をもたらすのは、利他、愛を内包する“志”しかない。」ということであり、ともに、21世紀(さらには22世紀に向けて)を、人々がより人間らしく、価値ある生き方をしていくための極めて重要な投げかけであり、これらが時をほぼ同じくして世に出されたことに、深い意味を感じました。
 時代はめまぐるしく、しかも恐ろしいほどのスピードで変化しています。10年後、20年後には世の中がさらに大きく変化していることも予測されます。人々の生き方や価値観がさらに変化していく中で、私たち行政も、今の仕事のやり方や市民サービスのあり方について、時代の変化に合った対応を考えることが必要になると思います。そんな今だからこそ、一歩先をみた戦略性のあるまちづくりを進めていくことが求められています。

 いよいよ来年度から「第二次山陽小野田市総合計画」がスタートし、合併後のまちづくりも第二段階に入ります。時を同じくして、山口東京理科大学の薬学部も開設されます。山口東京理科大学は、第二次総合計画においても、まちづくりの中核的な存在と位置づけられており、産学公民連携を推進する際も、その軸になります。

 2018年(平成30年)は、本市にとって大きな節目の年であり、さらなる発展を期すための重要な年になります。単なる期待感でなく、地域資源や特性といった数多くの発展のシーズ(種)を、市民のみなさんとともに育て、現実に花開かせることで、活力と笑顔あふれるまち「スマイルシティ」を実現させること、そして、大学があって本当に良かったと実感してもらえるよう、チームー丸となって諸施策を展開してまいります。

 年末に向かって、慌ただしい日々が続くことと思います。市民のみなさまには、どうぞご健康に留意され、充実した一年を締めくくられますよう、また希望に満ちた明るい新年をお迎えになられますよう、お祈りいたします。

 

藤田市長

 

平成29年12月25日

山陽小野田市長
藤田 剛二